ISOとは

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ISOとはなにか

人々が快適な社会生活を営むためには、なんらかの共通な取決めが必要です。
「組織」が小さな集合体(地方組織)を組成し、大きな都市、国家規模となり、さらには経済のグローバル化、ボーダレス化が進む現在の世界においては普遍的な共通の取決めが必要不可欠となるのです。
その活動が「標準化」であり、具体的に言えば「規格の制定」ということになります。

つまり「組織の小さな集合体」や「それぞれの国家」が独自の規格によって製品の品質、性能、安全性、寸法、試験方法などを決めていたのでは、「組織の小さな集合体」や「それぞれの国家」の中だけであればそれほど問題はありませんが、世界規模の貿易という観点からは、統一のとれていないバラバラな規格が存在することになり、「組織の小さな集合体」や「それぞれの国家」の枠を超えた取引(すなわち国際取引)において障害となるばかりか、一般消費者にとっても、製品やサービスの「本質」について判断基準が存在しないことになってしまいます。
このような国際市場における相互理解、互換性の確保、円滑な取引を行うことは、消費者利益の確保などを図るうえでも重要です。
このような背景のもとで「標準化」すなわち「規格の制定」は必要不可欠なのです。

「規格」とはもともと度量衡を意味しました。
つまり、重さや長さなどの単位を統一することでモノ作りを効率的にする概念です。
規格というと(例えば ネジの)形状・寸法のような「物」を連想しがちですが、近年はもっと広い領域で規格の概念をとらえています。
一例として、ISO 9000ISO 14001といわれるマネジメントシステム規格のように、規格の概念を単なる「物」ではなく「組織」そのものに広げて使用することもあります。
これら「規格の制定」により、「組織」はより広い市場に、品質の安定した製品・サービスの提供が可能となり、「消費者等」は品質の安定した製品・サービスの供給を受けることができます。

 

標準化の意義

標準化」すなわち「規格の制定」の意義にについて、具体的な事例を挙げながら、もう少し掘り下げて考えてきましょう。

1)相互理解 共通の単位や記号を定めることで、それを知る人すべてが共通に認識できる。
2)互換性の確保 電池は同じ型であればメーカーを問わずに使用できる。
CD、カセットテープ、電球なども同様。
3)新技術の普及 2)の電池やCDなどは「規格」が決まっていることで、普及が容易になった。
4)消費者の利益確保 規定のマークを付すことで、品質の保証となる。
5)安全性の確保、環境保護 4)の結果、安全性、環境性も保障される。

「組織(製品やサービスの供給者)」が生み出す「製品やサービス(工程・システム)」を、「規格」に基づいて評価することを「適合性評価(Conformity Assessment)」と呼びます。
その対象としては

  • 製品の規格への適合性を評価する「製品認証
  • 溶接技能者や非破壊検査技能者などの人の技量に関する規格に対する適格性を評価する「要員認証
  • 組織(企業等)などの品質マネジメントシステム、環境マネジメントシステム規格への適合性を評価する「マネジメントシステム審査登録」
  • 科学的な方法による「試験・校正」
  • 簡単な装置あるいは五感による判断を含めた「検査」

などがあります。

ここでいう「認証(Certification)」とは、製品、プロセス、サービスが特定の要求事項(基準・標準・規定)に適合していること、つま り「適合性」を第三者が文書で保証する手続きを指します。
ISO 9001ISO 14001のようなシステム規格への適合性を保証する場合、システム以外の認証と区別するため、「審査登録(Registration)」という用語を使 うこともあります。

 

マネジメントシステムとは

マネジメントシステムとは「組織が方針および目標を定め、その目標を達成するためのシステム」のことです。

組織はISO 9001(品質マネジメントシステム規格)やISO 14001(環境マネジメントシステム規格)に代表されるマネジメントシステム規格の要求事項に基づいてマネジメントシステムを構築し、認証(審査登録)機関は、その組織が構築したマネジメントシステムが規格の要求事項に適合しているか審査し、適合していればその組織を登録し、公表します。この制度がISO認証制度と呼ばれています。

 

三段階の厳格な適合審査

ISO認証制度は「認証機関」だけでは成り立ちません。受審組織(組織、サービスまたは製品)を審査し評価する「認証機関」、その認証機関が適切な審査能力を有するかを審査し能力を証明する「認定機関」、さらに、その認定機関が世界各国の「認定機関」から国際標準に基づいた評価を受け、認定する力が備わっていることを証明してもらうという、三段階の厳格なプロセスを経て、認証書は発行されます。また、ISOは国際的な取り決めであることから、

参照文献